たまたま昼間にテレビを何気なく見てた日のことなのですが
MOE絵本屋さん大賞2017」で第1位を受賞したヨシタケシンスケさんという方が
テレビに出ていました。
見慣れた世界を、角度を変えてみることで
あら不思議。当たり前が当たり前じゃなくなっていく。
そんな面白い絵本をかく作家さんだそうです。
へー!面白そうな人だなと思ってテレビを見てたのですが
特に私が「おもしろい」「いい視点だな」「たしかに」と感じた本が
「みえるとか みえないとか」という本でした。
これは視覚障がい者の方を宇宙人に例えて
本を書かれたそうです。
ヨシタケさんはテレビでこう言ってました。
「視覚障がい者の方をそのまま人で表すと、不思議と可愛そうに見えたのです」と。
ヨシタケさん自身はそういうふうに見て無くても、そう見えてしまったと。
そこで、宇宙人に例えて物語を書いてみたそうです。
本の説明文には
宇宙飛行士のぼくが降り立ったのは、なんと目が3つあるひとの星。普通にしているだけなのに、「後ろが見えないなんてかわいそう」とか「後ろが見えないのに歩けるなんてすごい」とか言われて、なんか変な感じ。ぼくはそこで、目の見えない人に話しかけてみる。目の見えない人が「見る」世界は、ぼくとは大きく違っていた!
と書かれてます。
目が見えて当たり前の私達の世界。この絵本の中の人は目が3つあることが当たり前の世界にいったのです。
するとどうでしょう。
「目が3つないと可愛そう」「後ろが見えなくて不便」など
世界をかえるだけで「あたりまえ」がこんなにも変わることを体験するのです。
そして絵本の説明にはこうも書かれてます。
うちゅうもちきゅうもいっしょだな。おなじところをさがしながら、ちがうところをおたがいにおもしろがればいいんだね。“ちがいをかんがえる”えほん。
違うところを「可愛そう」だとおもわずにお互いをみとめて「面白がる」
自分と同じでないことは何も可愛そうなことではない。
そういうふうな気持ちにさせてくれる絵本なんだなと思いました。
私はこの絵本をみて、衝撃が走りました。
とっても感動したのです。
私の主人の弟は目も見えない、歩けない、意思の疎通もあまりとれない障がいを持ってます。
だけど、本人はとっても楽しそうなのです。
ピアノを引き、英語を習い、音楽を聞き、いつもにこにこしています。
わたしはいつも主人の弟を「可愛そう」と思っていました。
だけどこの本と出会ってそれは間違っていたと学びました。
もちろん、この本を読んで、いろいろ皆さん感じることはちがうかもしれません。
でもこの本のテーマはとても大切なテーマだと思いました。
大人の心にも響く、そんな素敵な絵本でした。